スーパーで買える食材で今日の夕飯からアンチエイジング
「抗酸化作用」「アンチエイジング」というと、お金がかかったり入手が困難というイメージがありますね。
料金が高かったり手に入れるまでに時間がかかったりすると、なかなかアンチエイジングも続けられません。
今回は自宅で簡単に、食事や飲み物からアンチエイジングできる方法を紹介します。
家の近くのスーパーで買える食材ばかりなので、さっそく今夜のおかずからアンチエイジング食材に変えてみましょう。
日頃の水分補給におすすめの飲み物
「美容のために水分をたくさん補給した方がいい」と、よく言われています。
もちろん、ただの水を飲むのもいいですが、せっかくであればもっとアンチエイジングに効果のある飲み物を摂ってみませんか?
1.チャーガ茶
チャーガ茶とはスーパーフードとして海外では有名なお茶です。チャーガマッシュルームというきのこが原料です。
チャーガマッシュルームは「最高の抗酸化作用をもつきのこ」「森のダイアモンド」などとも呼ばれるそう。
チャーガはアンチエイジングに効果のある「SOD(抗酸化酵素)」がほうれん草の約20倍も含まれているのが特徴です。
SODには、身体に発生する老化物質「活性酸素」をやっつける働きがあります。しかし、加齢とともにSODの生産量は減少し、それが原因で人間の身体は老化します。
つまり、老化を食い止めるためには抗酸化酵素を外から摂るのが効果的。
チャーガ茶は水やコーヒーを飲む感覚でアンチエイジング効果を得られるお茶なのです。
2.ルイボスティー
ルイボスティーもチャーガ茶と同じように、抗酸化酵素のSODを豊富に含んだ飲料です。
水やコーヒーの代わりに飲むことで体内に抗酸化酵素を取り込め、シワ・しみ・白髪などの改善が見込めます。
それだけでなく、内臓の機能をよくしたり肌の生活習慣病を予防したりする効果も。女性が悩みがちな冷え性や生理痛、肌荒れがよくなったという意見も多いです。
ノンカフェインでクセもなく、子供や妊婦でも安心して飲めますよ。
3.ハイビスカスティー
ハイビスカスティーの特徴は、その酸っぱさにあります。味の通り、クエン酸やリンゴ酸などの酸性の成分がたくさん含まれているのです。
クエン酸はレモンなどにも豊富で、新陳代謝を促し、肌のターンオーバーを助けます。
ハイビスカスティーはその他にも、ビタミンやミネラルなどが豊富です。これらの栄養素をしっかり補給すると、免疫機能や代謝がアップし内側からキレイになれます。
また、アントシアニンというポリフェノールは強い抗酸化作用があることで知られています。
4.緑茶
日本人に馴染み深いお茶といえば、緑茶ですね。緑茶には「カテキン」というポリフェノールが豊富に含まれており、これが抗酸化作用をもたらします。
カテキンが風邪予防にいいと聞いたことがある人も多いと思いますが、これも抗酸化作用によって免疫機能がアップするからなのです。
緑茶と同じ原材料からつくられるお茶にはウーロン茶や紅茶もありますが、すべてを比べると緑茶が一番抗酸化作用が強い成分を含むことが分かっています。
アンチエイジング効果を狙うなら、紅茶やウーロン茶よりも緑茶を飲むのがおすすめです。
スーパーで買える!野菜や果物
以上では日常生活の水分としておすすめの飲み物を紹介しました。
ここからは、食生活に関する視点からアンチエイジングを見ていきます。
スーパーでも買える食材ばかりなので、さっそく食卓に摂り入れてみましょう。
5.にんじん
日本の家庭でも当たり前に食べられているにんじんも、実はアンチエイジングが期待できる食材なのです。
カレーや肉じゃがとして定番ですが、特にβカロテンという成分がアンチエイジングにいいとされています。
その他にも、種類豊富なビタミン類や食物繊維、カリウムや鉄分が豊富です。
抗酸化作用はもちろん、美肌効果やむくみ解消、整腸作用にも効果があります。
にんじんは生よりも、加熱した方が効果的に栄養を吸収できますよ。
6.パプリカ
スーパーでも赤・オレンジ・黄色など、色とりどりのパプリカを目にしますよね。
カラフルな色は「カロテノイド」という色素によるもので、この色素に強いアンチエイジング効果があります。
特に赤パプリカの抗酸化作用は、にんじんの色素「カロテン」の約50倍にもなるのだとか。
さらに赤パプリカに豊富なカロテノイドには脂肪を燃焼させる効果があるので、ダイエットにもおすすめです。
7.トマト
「美容にいい」「健康にいい」といわれるトマトには、赤い色素である「リコピン」に強い抗酸化作用があります。
その力はβカロテンの2倍以上、ビタミンEの100倍ともいわれ、紫外線から肌を守ったり、水分を保持したりする性質があるのです。
リコピンは生よりも加熱することで効率よく摂取できます。サラダなどで食べるのが定番ですが、トマト煮やスープとして他の野菜などと一緒に食べるのがおすすめです。
8.アボカド
女性に人気の美容食材といえば「アボカド」ですね。
森のバターとも呼ばれ、栄養が豊富だということで知られています。
アボカドがアンチエイジングにいいと言われる理由は、若返りのビタミンといわれる「ビタミンE」が豊富であることです。
ビタミンEは抗酸化作用が強く、肌のターンオーバーを助けてシミや肌荒れを改善します。
ほかにもビタミンB6で新陳代謝を促し、食物繊維で腸内環境を整える効果も。
良質な油分として知られるオレイン酸や、抗酸化作用の強いコエンザイムQ10などの栄養素も豊富です。
9.ほうれん草
家庭でも馴染み深い食材のひとつである、ほうれん草。
緑黄色野菜であるため、抗酸化作用を持つβカロテンが豊富です。
同時にビタミンEやビタミンCなどが豊富で、アンチエイジングや美容にいい栄養素をバランスよく含んでいます。
また、ほうれん草の色素であるカロテノイドの一種「ルテイン」は、強い抗酸化作用があることからアンチエイジングの効果が期待できます。
ルテインは「フィトケミカル」と呼ばれる健康にいい影響があるとされる栄養素の一種です。
抗酸化作用の他にも、肌を紫外線ダメージから守ったり、生活習慣病を予防したりする効果が期待されているのです。
10.ブルーベリー
アンチエイジングにいいとして人気となった「アサイー」をご存知でしょうか。
たしかにアサイーは美容やアンチエイジングに効果があるかもしれませんが、いつでも気軽に摂れるものではありませんよね。
そこでおすすめなのがブルーベリーです。ブルーベリーはビタミン類やミネラルが豊富で、美容にも効果が高い食材として人気。
中でも、アントシアニンというポリフェノールが抗酸化作用を持っています。この高い抗酸化作用は、眼精疲労や白内障にも効果があるとされているのです。
11.バナナ
バナナも日本人にはとても馴染み深い食べ物ですよね。朝食やおやつとして食べるのが一般的でしょうか。
そんな身近なバナナですが、実はポリフェノールを含んでいるため抗酸化作用がある食べ物なのです。
ポリフェノールによるアンチエイジング効果の他にも、ビタミンB6が女性ホルモンの分泌を促したり、脂肪を燃焼させる成分をつくったりします。
整腸作用もあるため美肌効果も期待でき、内側から女性の美しさをサポートしてくれますよ。
大豆イソフラボンで美容効果
大豆イソフラボンという言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。
イソフラボンとはマメ科の植物に含まれるポリフェノールの一種で、女性ホルモンに似た働きをしたり、若返りホルモンと呼ばれる「DHEA」の分泌を促したりします。
DHEAは骨や肌などのあらゆる細胞の老化を抑え、免疫力を上げたり脂肪を燃焼しやすい状態を維持したりします。
そのため、イソフラボンを多く含む大豆製品をとることはアンチエジングに効果的なのです。
12.豆腐
味噌汁や冷奴など、豆腐はヘルシーで頻繁に食卓にものぼります。
大豆イソフラボンの効果でホルモンバランスが整いやすくなります。すると、髪や肌がきれいになったり、生理痛や更年期障害が軽減したりするなどの効果があるのです。
また、大豆サポニンという成分が血液をサラサラにしてくれたり、脂肪をつきにくくしたり肝機能を改善してくれたりします。
13.豆乳
最近は大手コーヒーチェーン店などでも牛乳の代わりに豆乳を選べる機会が増えましたよね。
アンチエイジングを考えるなら、カフェラテを飲むときに豆乳に変えるのもおすすめです。
豆乳にはオリゴ糖が豊富で便秘解消の効果があり、肌荒れの改善にもつながります。
大豆イソフラボンの効果はもちろん、肌の健康や若さを保つビタミンB1、B2、B6がたくさん含まれているのです。
14.納豆
納豆といえば日本を代表する発酵食品であり、お米との相性がピッタリです。
大豆製品がアンチエイジングによいだけでなく、ナットウキナーゼという成分が血液をサラサラにして血管の若さを保ってくれます。
その他、納豆にはヒアルロン酸などの保湿成分よりも強い保水成分が含まれているのだとか。
ポリアミンという新陳代謝を促すアンチエイジング成分も入っていますし、菌の力で腸内環境が整い、内側から身体のサビをとってくれます。
15.味噌
日本人になくてはならない調味料のひとつである味噌。
大豆製品であり発酵食品である味噌は大豆イソフラボン、良質なたんぱく質、リノール酸などを多く含み、発酵作用で身体が吸収しやすい状態にまで分解されていることが特徴です。
アンチエイジングに効果的なのはもちろん、生活習慣病の予防や骨粗しょう症の予防にも効果があるといいます。
また、熟成のときに味噌の色が濃くなっていきますが、その成分が活性酸素をおさえる働きをすることが分かっています。
抗酸化作用があるポリフェノール
アンチエイジングや老化防止に効果があるといわれる栄養素がポリフェノールです。
ポリフェノールは様々な食品に含まれていますが、意識しないと摂取が難しいことも。
以下の食品を積極的に食べて、質の高いポリフェノールを摂取しましょう。
16.赤ワイン
赤ワインにはフラボノイド、カテキン、アントシアニン、タンニンなどのポリフェノールが豊富に含まれています。
これらの成分が活性酸素と戦い、シミやたるみなどを改善し肌のハリやツヤを蘇らせる効果が期待できます。
ポリフェノールはアンチエイジング効果のほかにも、悪玉コレステロールを抑えて生活習慣病を予防してくれます。
飲み過ぎはよくありませんが、1日1~2杯であればむしろ健康によい影響があります。
17.高カカオチョコレート
チョコレートに含まれるカカオポリフェノールは便秘を解消したり脳の機能をアップさせたり、他にも血圧低下や動脈硬化の解消など、健康に良い影響を与えることが分かっています。
ほかにも活性酸素から身体を守るアンチエイジングの効果もあるなど、毎日少しづつ食べることが推奨されているのです。
ただし、カカオポリフェノールを豊富に含む「高カカオチョコレート」に限りますので、注意しましょう。
18.そば
そばには「ルチン」というアンチエイジングに効果的な成分が豊富に含まれており、身体の健康や若さを保つ効果が期待できるのです。
特に動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病の予防に優れています。
また、ダイエット中の食事にもぴったりです。低GI値食品という、血糖値が上がりにくい食品なので、身体に脂肪がつきにくくなります。
ビタミンやミネラルも豊富で、便通をよくしたり肌をキレイにしたりする効果もありますよ。
良質な油脂分
ダイエットや美容のために脂っこいものを避ける!という人は多いのではないでしょうか。
しかし、ダイエットと美容どちらの視点から見ても、過剰に油脂分を避けるのは危険です。
良質な油脂分を適切に摂れば、ダイエットにもアンチエイジングにも効果が期待できます。
19.サーモン
魚介類が豊富に含む赤い色素「アスタキサンチン」が高い抗酸化作用を持っています。
その効果はビタミンCの5,000倍以上とも言われています。サーモン(鮭)は手に入りやすく、日本人にも馴染みの深い食材ですよね。
エビやカニなどの甲殻類も同じですが、サーモンにはDHAとEPAという脂肪酸がたくさん含まれています。
脳を活性化させたり血液をサラサラにしたりと、内側から身体をキレイにしてくれるとても優秀な食材なのです。
20.アーモンド
日本人は意識しないとナッツ類を摂取するのが難しい食文化を持ってます。
ナッツの中でもアーモンドは、身体の「糖化」を防いでアンチエイジングに効果がある不飽和脂肪酸「オレイン酸」やビタミンEが豊富です。
小腹が空いたときのおやつにおすすめですが、注意しないと食べすぎてしまいます。身体にいいとはいってもカロリーが高いので、食べ過ぎは危険です。
塩分や糖分を含まないものを1日20粒ほどに抑えましょう。
21.青魚(アジ、サバ)
サーモンの項で少し触れましたが、青魚であるサバ・アジ・イワシなどにはDHAとEPAが豊富に含まれています。
DHAとEPAはアンチエイジングに欠かせない栄養素であり、オメガ3系といわれる良質な脂肪酸なのです。
オメガ3系は中性脂肪や悪玉コレステロールを減らし、生活習慣病を予防したり血管を若々しく保ったりする効果があります。
この良質な脂肪を効率よく摂るには、生食が一番。焼いてしまうと油が落ちて貴重な栄養素が逃げてしまうので、刺身がおすすめです。
いつもの料理にひと工夫
これまでにたくさんのアンチエイジング効果のある食品をあげてきましたが、これらを意識的に毎日摂取するのは大変ですよね。
以下では普段の食生活にすぐに摂り入れられるように、いつもの料理にひと工夫加えるだけでアンチエイジング効果がある食材を紹介します。
22.エクストラ・バージン・オリーブオイル
オリーブオイルの中でも純度が高いエクストラ・バージン・オリーブオイルは酸化しにくいのが特徴です。
そのため、油を摂っても体内で活性酸素にならないということ。
オレイン酸・リノール酸・ビタミンE・ポリフェノール・αリノレン酸など、生活習慣病の予防や美肌効果や若返り効果が期待できるのです。
料理に使うサラダ油をエクストラ・バージン・オリーブオイルに変えてみたり、サラダや冷奴にかけてみたりするなど、少し意識するだけで手軽にアンチエイジング効果を得られますよ。
23.エゴマ油、アマニ油
少し前にテレビで紹介されて話題になりましたが、エゴマ油やアマニ油がアンチエイジングに効果があります。
必須脂肪酸であるαリノレン酸を豊富に含むことから、生活習慣病の予防や肥満対策、便秘解消や美肌効果などの効果が期待できます。
さらに、女性のホルモンバランスを整えて不調を治したり、認知症を予防したりする効果もあるのだとか。
しかし、食べ方がや使い方分からないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
エゴマ油やアマニ油はクセがないので、どんな料理にも相性がいいです。加熱しないことが重要で、味噌汁やサラダに垂らしたり納豆やお茶に混ぜたりするのもおすすめ。
ただ、空気や光や高温に弱いため冷蔵庫で保存し、できる限り早めに食べきるようにしましょう。目安は1日にスプーン1杯程度なので、簡単に続けられそうですよね。
24.シナモン
シナモンは桂皮といって、昔から漢方などに使われてきました。
シナモンには毛細血管を修復する効果があり、これがアンチエイジングに効果的なのです。
毛細血管は加齢とともに劣化し、酸素や栄養素が運ばれにくくなるだけでなく、老廃物の運搬もスムーズにいかなくなります。
そこでシナモンが毛細血管を若々しく保つことで代謝がよくなり、アンチエイジングに効果が期待できるのです。
ほかにも冷え性の改善や脂肪をつきにくくするなど、女性にとってうれしい効果がたくさんあります。
お菓子に使うのが一般的で、毎日摂るのが難しいのでは?と思うかもしれませんが、パウダー状のものを紅茶やココアに混ぜたり、ホットワインに入れたりして飲むと簡単です。
1日に小指の爪先くらいの量で十分に効果がありますよ。
25.ごま
ごまは身近な食材ですが、毎日食べるものではないかもしれません。
ごまは必須アミノ酸や不飽和脂肪酸をたくさん含んでいますし、ビタミン・ミネラル・鉄・マグネシウム・食物繊維・葉酸・亜鉛などの栄養素が豊富です。
黒ごまにはポリフェノールの一種であるアントシアニンが豊富で、アンチエイジング効果が期待できます。
料理にとり入れるのも簡単で、サラダや炒めものに混ぜてもいいですし、味噌汁や冷奴などにかけるだけ。
ごま特有のセサミンが強い抗酸化作用を持っているため、積極的に摂り入れたいですね。
まとめ
いかがでしたか?今回は女性のアンチエイジングのために摂り入れたい食材や飲み物を25種類ご紹介しました。
アンチエイジングというと、スーパーフードなどのイメージから手に入りにくい食材を想像する人も多いですね。
サプリメントで摂ることもできますが、できれば自然な食事から摂り入れたいものです。
今回は、一般的なスーパーでも手に入るアンチエイジング食材を中心に取り上げました。
いつもの買い物を少し見直すだけで、アンチエイジングが可能です。まずは簡単な水分補給から始めてみてはいかがでしょうか。
参考サイト
イソフラボンとは? 【アンチエイジング成分論Vol.6】
https://www.mrso.jp/colorda/lab/4587/
豆の主な機能性成分
https://www.mame.or.jp/eiyou/kinou.html
参考書籍
アンチエイジングの鬼レシピ 食べる美容液 勝田 小百合 (著)
アンチエイジング医学の基礎と臨床 日本抗加齢医学会専門医指導士認定委員会 (編集)
【筆者プロフィール】
ライター名 :平野由香里
プロフィール:元フレンチ料理人でライターに転身。現在はロンドン在住で英国の食文化を開拓中。ブログやツイッターでイギリスの食について熱く発信しています。(http://itscarly.com/)