副作用のない抗がん剤「チャーガ製剤ベフンギン」

副作用のない抗がん剤「チャーガ製剤ベフンギン」

チャーガとよばれるキノコは、主にロシアを中心に研究が進められ、その多種多様な効能が注目されています。日本でもチャーガに関する研究はされており、がんや生活習慣病、ウィルスなどの感染症に対する効能が認められています。

がんは日本人の死亡原因の第1位ですが、残念ながら現時点で全てのがんを撃退できる治療法はありません。

全世界で、がんに対する新しい薬や治療法が日々研究されているのが現状です。今回は、ロシアで医薬品として認められているチャーガを主成分とした抗がん製剤ベフンギンについてわかりやすくまとめます。

チャーガ製剤ベフンギンに期待が高まる理由

Befungin(ベフンギン) 100ml

1,副作用がほとんどない

現在のがんに対する主な治療法は、手術、放射線療法、化学療法になっています。手術は、がんが取りきれるくらいの大きさであることが条件ですが、どうしても健常な臓器の一部も一緒に取り除かなくてはいけません。

放射線療法は、一般的に正常な細胞に比べてがん細胞の増殖速度が速いことを利用し、放射線をあてて増殖を阻止する治療法です。

しかし、正常な細胞にも放射線があたってしまうことを避けられないので、副作用として免疫力の低下や周囲の臓器への悪影響が起こります。

抗がん剤を使用した化学療法には、内服や注射薬がありますが、いずれも体の中に吸収される時点でがん細胞だけでなく、正常な細胞にも影響を及ぼします。吐き気や脱毛、白血球減少、食欲減退など多くの副作用が起きることが知られています。

理想的な抗がん剤は、正常な細胞には影響を与えない、つまり副作用がほとんどないことが重要です。

また、副作用は最小限で、がん細胞にだけ最大限に効果を発揮することが理想です。しかし、実現化は難しく世界で研究が進められています。

一方で、チャーガ製剤であるベフンギンは副作用がほとんどないことが知られています。もともとはキノコでロシアの家庭で煎じて飲まれていたくらいなので、副作用がないこともうなずけます。ごく稀に、ベフンギンに対してアレルギー反応を起こす方がいるといわれています

2,がんに抵抗するための免疫力を高める

私たちの体の外には、病原体となりうる細菌やウィルス、カビなどがたくさん存在します。そして、毎日のように鼻や口、食べ物などを介して体内に侵入しています。

しかし、すぐに病原体に感染しているわけではありません。免疫力という力が備わっているので、感染を起こす前に私たちが気付かない間に未然に防いでくれています。

子どもや妊婦、高齢者、糖尿病や腎臓病などの持病がある方は免疫力が低下しているといわれており、健常な人より感染しやすいことがわかっています。

では、がんに対して免疫力はどのようにはたらいているのでしょうか。がん細胞は増殖スピードが正常な細胞に比べて異常に速く、免疫細胞の制御も効かずに増え続けます。

しかし、そもそもがん細胞は正常な細胞が変化したものです。実は、健康な人の場合にも毎日細胞に異変が起きており、小さいがんができているといわれています。

しかし、傷ついて異変が起きた細胞がそのままがんになってしまうわけではありません。傷ついた細胞に、さらに喫煙や環境汚染、ウィルス感染、紫外線、悪い生活習慣、ストレスなどのさまざまな要因が加わることによってがんとなると考えられています。

免疫細胞は、小さいがんの状態であれば攻撃することができます。つまり、免疫力が低下していると、がん細胞を攻撃する力も弱くなりがんの増殖を許してしまうということです。

実際に、免疫力が低下している糖尿病や腎臓病をもつ患者さんの場合には、健常な方に比べてがんの発症率が高いことがわかっています。

最近では、がんの最大の原因は免疫力低下ではないかという考え方もあり、免疫力を向上させることががんの予防になるのではないかといわれています。

ベフンギンの成分となっているチャーガには、免疫力を高める効果を期待できるため理想的な抗がん剤として期待されています。

3,がんの原因となる活性酸素を抑制する

私たちの体の中では、毎日がんの原因となる物質が産生されています。活性酸素という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。活性酸素という物質は適度であれば体に影響はないです。

しかし、過剰に発生した活性酸素は細胞を傷つけ、がんの原因になるといわれています。活性酸素は動脈硬化や老化、生活習慣病の原因にもなることがあるとわかっている物質です。

活性酸素はストレスや激しい運動、喫煙、バランスの悪い食事などによって増えるといわれています。さらに、活性酸素は免疫力を低下させることもわかっています。

チャーガには、抗酸化作用のある成分が含まれているので過剰な活性酸素を除去する効果を期待できます。

なぜチャーガの成分ががんに効くのか

ベフンギンの成分はチャーガという白樺に寄生するキノコに由来しています。チャーガに含まれる成分を理解すると、なぜ抗がん剤としてロシアで認められたかが理解できます。

チャーガには、脂質、タンパク質、食物繊維、ビタミン、ミネラル、フラボノイド、リグニンだけでなく、βDグルカンとSOD酵素を含みます。

βDグルカンはきのこに含まれる成分で、免疫細胞のはたらきを活性化させるといわれています。チャーガに含まれるβDグルカンは他のきのこに比べても多く、チャーガに含まれるタンパク質と共に効率よく吸収されることがわかっています。

つまり、βDグルカンには免疫力を向上させることによってがんを抑制する効果を期待できるということです。

また、SOD酵素は体の中に過剰に発生してがんの原因となる活性酸素を除去するといわれています。活性酸素はがんの原因になることがわかっています。チャーガは活性酸素を除去する効果によってがんの発生、進行を抑制できる可能性があるということです。

チャーガ製剤ベフンギンが抗がん剤としてロシアで認められるまで

チャーガはそもそも古くから主な産地であるロシアの家庭において、胃腸やがんによいとされてお茶や薬用酒として親しまれていました。チャーガをお茶としてよく飲んでいる村では、がんを発症する人が少ないことがわかり注目されたといわれています。

チャーガの成分に対してロシアで本格的に研究が始まったのは1950年代以降でした。研究開始と共に、チャーガには抗がん作用だけでなく、抗炎症作用、抗ウィルス作用、抗アレルギー作用などさまざまな効能があることが発見されています。

ロシアでは、研究成果を元にロシア赤十字社がチャーガを主成分とした抗がん剤を販売しました。

1983年には、ロシア薬局方指定医薬品としてチャーガ製剤ベフンギンが認可され、がん治療の実績をあげています。ロシアでは現在でも多くの病院でベフンギンが広く使用されているそうです。

日本では、1996年に静岡大学故水野卓名誉教授の研究グループによってチャーガの研究が始められ、その後も各大学や研究機関で研究が続けられています。

しかし、日本ではチャーガは医薬品としては扱われていません。もしチャーガを日常的に摂りたい場合には、お茶や粉末としてインターネットなどで手に入れることができます。

チャーガの成分を豊富に含んだ高濃縮タイプのエキスもあるので、興味のある方は探してみるとよいかもしれません。

チャーガががんに効くと認められた研究発表

ロシアでは、チャーガ製剤ベフンギン抗がん薬として認可され広く使用されているようです。では、実際にどのような研究結果が出ているのでしょうか。

1983年にロシア薬局方指定医薬品として認可される前の1972年にはロシアのカローヴィンらによって喉頭がんにチャーガの噴霧剤を試したところ、痛みがとれて呼吸状態が改善したことが報告されています。

認可後の1990年代には、トムスク国立大学からチャーガ製剤による高い抗がん効果が報告されました。

また、1996年にはバシンスキーらによってベフンギンには転移阻止率があることも報告されています。同年、ブルチクらは子宮腫瘍に対してチャーガ抽出物を使用したところ、腫瘍細胞の成長を抑制する効果があることを明らかにしています。

近年も、チャーガに関する効果についてロシア以外の各国でも研究が続けられています。2014年には中国の研究グループがチャーガのエキスに含まれる多糖類が、ヒトの脳腫瘍細胞の増殖を抑制することを発表しています。

腫瘍細胞抑制のメカニズムとして、チャーガが細胞死(アポトーシス)を起こすカスパーゼ3の発現を促進することが考えられたそうです。

2015年には韓国の研究グループが、大腸がん細胞を対象とした研究で、チャーガの成分であるエルゴステロールペルオキシドががん細胞の増殖を抑制することを明らかにしました。

2016年には日本の研究グループがマウスを対象にした研究で、チャーガのエキスを3週間連続で投与するとがんを60%抑制することを発表しています。

またチャーガが、がん細胞の増殖やがんの増殖に必要な血管の新生を阻害し、がんの進行を抑えたことを確認しました。

興味深いことに、チャーガのエキスはマウスの体温を上昇させることがわかり、代謝を上昇させることによってがんの進行を抑制する可能性があることが明らかになりました。

ベフンギンの適応疾患や投与方法

ベフンギンはロシアで消化器系のがんに対する抗がん剤としてだけでなく、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、慢性胃炎に適応となっています。また、難治性の皮膚疾患である乾癬にも使用することができます。

ベフンギンの薬理作用としては、有効成分が組織代謝の調節に関与し、腫瘍細胞の増殖を抑制すると考えられています。

具体的にはフリーラジカルに影響を及ぼすことによって、腫瘍細胞の成長を妨げるそうです。フリーラジカルは腫瘍の発生、増殖に関わるといわれている体内で発生する物質で、活性酸素などが含まれます。

ベフンギンを投与できない方は、以前にベフンギンを投与されてアレルギーのような過敏反応を起こした方です。ベフンギンは副作用がほとんどないことが特徴であり、利点ですが、どのような薬にも起こるようにアレルギー反応を示す方が稀にいます。

投与方法ですが、1日3回適量を投与し、体調を見ながら量を調節します。治療の時には、7-10日間の間隔で投与し、経過をみていくそうです。

ロシアでは現在、錠剤や筋肉内に接種するものなど様々の形態の他のチャーガ調剤も作られています。

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日本でチャーガを摂る方法

ロシアでは抗がん剤としてチャーガ製剤ベフンギンが認められていますが、日本ではお茶や粉末、エキスでしか摂ることができません。

しかし、エキスであれば有効成分はほぼ同じですし、がんだけでなく生活習慣病やアレルギーなどにも効果が認められているので、健康維持のため、または免疫力向上のために摂るとよいかもしれません。

また、安いけれどチャーガ以外のものが混ざっているような粗悪な製品もあるのでよく見極めることが大切です。

チャーガには食物繊維が多く含まれるので、稀に飲みすぎてお腹がゆるくなるので自身の体調を見ながらチャーガ茶を楽しむようにしましょう。

まとめ

今回は、ロシアですでに抗がん剤として認可されているチャーガ製剤ベフンギンについて紹介しました。

抗がん剤として理想的な治療法とは、副作用を最小限に抑え、がん細胞だけを攻撃できるものであり、世界中で日々研究が行われています。

ベフンギンの成分として使用されているチャーガはキノコの仲間なので、副作用もほとんどなく誰でも安心して使用できます。

また、がんに対抗するために必要な免疫力を高める効果も期待できるので総合的にがんを治療する薬として理想といえるかもしれません。

ただし、全ての薬にいえることですが、誰に対しても副作用が全くなく、効果は100%という万能薬は存在しません。

ベフンギンに対してもキノコのアレルギー反応が出てしまう方もいますし、がんの大きさや種類、進行度によってはベフンギンだけでは改善を認めないこともあります。

日本では残念ながらベフンギンは医薬品として認められていませんが、近い将来に、従来のがんに対する治療法に追加することによって補助的な役割を果たすことができれば理想的です。

薬の実用化には、実際に病気で苦しむ方を対象に効能が認められることが大切なので今後の研究の発展が期待されます。


ライター紹介:大塚真紀

東京大学大学院医学系研究科卒。腎臓、透析、内科の専門医。医学博士。

東京で内科医師をしていましたが、現在は主人の留学についてアメリカに滞在中。医師歴は10年で、腎臓と透析が専門です。アメリカでは専業主婦をしながら、医療関連の記事執筆を行ったり、子供がんセンターでボランティアをして過ごしている。医師としての記事の監修、医学生用のコンテンツ作成経験有。

<参照サイト>
http://www.elgreen.co.jp/blog/?p=556

http://www.kanyaku.jp/gantomeneki/gantomeneki10.html

http://jglobal.jst.go.jp/public/20090422/201102209629396345

https://www.biozdravavyziva.sk/ruska-tradicna-medicina/befungin-extrakt-z-cagy-detail

https://www.zdravysvet.sk/kategoria/bylinkaren/tradicna-ruska-medicina/befungin-100ml/

http://archives.mag2.com/0001165232/20131126124415000.html

http://www.lz28.com/article_view.asp?id=1437&pid=38

http://www.rlsnet.ru/tn_index_id_4255.htm

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